じゅうたんの値段の差は何ですか?
主に織りの細かさと素材です。ウールひとつでも生産国や毛質よって価格の差があります。糸が細ければ細い程、じゅうたんを織る日数・人件費が掛かるので必然と価格は上がります。
それとは別に、有名な作者の作品や歴史的に重要な芸術作品と知られるじゅうたんは違う価値観を持って取り扱われます。
シルク絨毯の方がウール絨毯よりも高級ですよね?
絨毯を製作するために必要となる経費には糸代の他、デザイン料、織り子の賃金、シャーリングや洗いに要する代金などがあります。
それらの経費のうち、全体の8割以上を占めるのが織り子の賃金です。
確かにシルク糸はウール糸よりも高価ですが、織り子の賃金に比べると糸代など、たかが知れたもの。
つまり絨毯の価格は、どれだけ手間がかかっているかによって決まるということです。
シルクが高級素材であるのは確かですが、必ずしもシルク絨毯がウール絨毯よりも高級ということにはなりません。
「コルク・ウール」というのは何ですか?
世界には主なものだけでも200種類以上の羊がいると言われていますが、イランの羊は「ユリアル」とよばれる野生種から派生した羊です。
大きく垂れ下がった臀部と長い直毛を持つのが特徴。
この羊はさらにいくつかの種類に分けられるのですが、ウールがもっとも良質とされるのは北東部土着の「ホラサニ種」、次いで中西部の「ケルマ2種」です。
トルコ絨毯はペルシャ絨毯よりも丈夫だと聞いたのですが…
これはトルコの絨毯商がよく口にする言葉ですが、彼らが「ダブル・ノット」というのはペルシャ絨毯ではルール・バフトといわれる縦糸が上下に重なる構造のことではなく、「トルコ結び」のことです。
ルール・バフトの絨毯は縦糸が重ならないタフト・バフトの絨毯よりも丈夫ですが、トルコ結びがペルシャ結びよりも丈夫だということはありません。
イランやトルコをはじめとする中央アジアの国々で用いられるのはトルコ結びかペルシャ結び。
トルコ結びはトルコやコーカサス、イラン北西部で用いられ、「ギョルデス結び」ともいわれます。
本の縦糸に左右対称にパイルを絡める結び方で、鉤針を使用して速く結べます。
ダブル・ノットとシングルノットの違いは何ですか?
「ダブル・ノット」とは縦糸が上下に重なる、イランでは「ルール・バフト」と呼ばれる構造のこと。
縦糸が重なることにより厚くなり強度が増します。
都市部で製作される絨毯はほとんどがダブル・ノットです。